相場の動きがでやすい時間帯を考えてみる

相場を動かす時間帯

トレードを続けてトータルで利益を残すためには、損失を抑え、伸ばせる利益は大きく伸ばしていく必要があります。相場が毎回大きく動いてくれていれば、実はトータルで勝ち続けること、そしてトータルで利益を残すことは簡単なのです。海外FX業者のハイレバだったらなおさらです。エントリーして、間違えたら損切りをする。あっていたら伸ばして利食いをすればいいだけです。何度か方向を見誤ってしまったとしても、一回波に乗ることができれば、すべて帳消しになります。損切りをしっかり執行して、コストを小さく抑えていたら必ず利益は残るのです。しかし、相場が毎回大きく動くわけではありません。必ずといっていいほど相場は膠着します。むしろ、膠着している時間のほうが長いのです。

トレーダーの仕事は「待つこと」

膠着している相場に過度な期待を持ち、自分勝手に大きく動くと思い込んでしまうと大変な損失続きになってしまいます。値動きのブレで小さな損切りをくり返してしまったり、利益が乗ったポジションを利食いそこねてしまったりという機会損失をだしてしまったり。相場が毎回大きく動いてくれれば本当に簡単なのですが、トレーダーの仕事は「待つこと」というだけあって、そうそう都合よく動いてはくれません。

相場が動くという確信が持てる場合は少ないのですが、相場を動かす要因を把握しておくだけで、事前に動きがでるかどうかのイメージを作っておくことができます。相場を動かす要因はひとつやふたつではないので、いくつかの材料を複合的にみて判断するしかないのですが、少しでも多くの判断材料を学んでいけば将来的に必ず力になるでしょう。

相場観というものは一朝一夕で身に付くものではありません。それゆえに、早い段階から相場を動かす根本的な要因に目を向け、相場に対する知識や理解を深めていく努力が必要なのだと考えます。

相場に短期的な波を与える力とは?

相場を動かすのは、基本的に機関投資家です。機関投資家とは生保・銀行などやヘッジファンドなどがそれにあたります。特に相場に短期的な動きを与えるのはヘッジファンドなどの短期筋です。実需などで行われる為替取引は、反対売買されることがありません。ドル円で例えれば、ドルが必要だから円を売ってドルを買います。反対に、ドルで収益を上げた企業は円を必要とするので、ドルを売って円を買います。

しかしヘッジファンドなどの短期筋は為替差益を狙った投機的なトレードをしてきますので、ポジションに利益が乗ったら利食いをして反対売買をします。ポジションが損失を抱えてしまった場合には損切りで反対売買もします。ヘッジファンドなどの機関投資家は大きな建玉を建てます。そして市場の機関投資家のポジション動向などをヒアリングして把握しやすい立場でもあります。別の機関投資家のポジションに反対売買をぶつけ、ストップをつけさせて自分のポジションに利益を乗せるという力技も使います。

そういったダイナミックなポジションメイクや手仕舞いのトレードによって、相場は短期的に大きな波を作るのです。もちろん、相場を動かすテーマに乏しいときには短期筋の機関投資家も大人しくしています。つまり短期筋の機関投資家が動きだしそうな材料が相場にあるのかどうかを判断する力と、機関投資家がポジションを建てやすい時間帯を把握してあげることで、相場が大きく動きそうか、そうではなく動きが膠着してしまいそうか?を判断する精度が上がるのだと考えます。

相場を動かす機関投資家の活動時間を把握する
時間 / 地域
アジア
欧州NY
7時
8時
9時前場
09:00~11:30
仲値09:55
10時上海市場
10:30~12:30
11時
12時後場
12:30~15:00
13時
14時上海市場
14:00~16:00
15時
16時ナイトセッション
16:30~03:00
17時欧州株式市場
17:00~01:30
18時
19時
20時
21時
22時
23時NY株式市場
23:30~06:00
0時
1時ロンドンFIX
01:00
2時
3時
4時
5時
6時

為替相場は単独で動いているわけではありません。機関投資家はなにも、為替トレードだけしているわけではないのです。市場とは為替市場だけを指すわけではありません。債権、株式、商品、インデックスなど機関投資家はさまざまな市場でトレードしポジションをもち、ポートフォリオを組んでいます。

市場の動きは機関投資家の動き

つまり、FXは24時間トレードすることができますが、株式市場やその他の市場がオープンした時にあわせてあげることで、その時間帯での値動きの期待がもてるということになります。特に東京時間で日経の後場大引けから欧州市場オープンあたりの時間は活発になることが多いです。もちろんNY勢が参戦してくる時間にも値動きは活発になりますし、その時間には米国経済指標が並びますので、市場の注目度も高いといえます。

相場がどんな材料に注目しているのかで、動く市場の時間帯は変わってきたりもします。日本の政策が注目されていれば東京時間でも大きく値は動きます。

機関投資家の相場に参加する時間帯だけを把握していてもトレードには成果がでるのですが、市場がなにに注目しているのか?そこまで理解できればさらに値動きの大きさを予測するにあたって精度があがることでしょう。そのためには毎日ニュースを観てないといけません。そしてある程度の経済事情も把握しておく必要があります。

一見すると面倒くさそうだし、面白くもないし、興味もわかないのかと思いますが、それでも。トレードをただの遊びではなく、収入を得るためのツールであると認識するのであれば、そういった努力も努力ではなく、極自然なことなのでしょう。

相場観を鍛えるために小さなことからはじめてみる

独自の相場観を養うことができれば、トレードでの悩みが少なくなります。自分で判断し、自分で出した答えにのっとった行動であれば、どんな結果だろうと納得がいくのです。相場に絶対はありません。相場は不確実なのです。そんな相場で判断を間違えることは極めて自然なことで、間違えることになんの問題もなく、自分で判断できないことに問題があるのだと考えます。相場は不確実であると認識し、独自の相場観を持ってしてとった判断であれば、あとはどうすることもできないのです。

相場を把握し、不確実を受け入れ、自分なりの相場観でトレードしていれば、相場で迷うことはありません。特に海外FX業者を使ってハイレバトレードをする場合には、納得いかない場合にすぐに負の心理的要因が働いてしまいます。少しずつでも相場に対する理解を深め、納得のいくトレードを継続して執行できるように心がけたいものです。

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